【下処理】なすのあく抜き・切り方 あく抜きは絶対必要?しないとどうなる?
5〜10月頃の初夏から秋にかけての長い期間旬を楽しめる、なす。調理の際はあく抜きをしたほうがいい、と耳にしたことがある方も多いと思います。
「なぜ、あく抜きが必要なのか?」それは、あく抜きしない状態で切ったままにしておくと断面が茶色く変色したり、えぐみの原因になって味が落ちるからです。
そんななすですが、調理方法によってはあく抜きしなくてよいことも。
本記事では、なすのあく抜きが必要な料理と不要な料理を解説しつつ、あく抜きの方法や料理に合わせた切り方、簡単に美味しく食べられる調理方法について紹介します。
なすには、あく抜きが必要な料理・不要な料理がある
あく抜きをしないとえぐみが強く出てしまう「煮物」や、見た目を鮮やかに仕上げ、味を染み込みやすくしたい「漬物」は、あく抜きが必要です。
しかし、なすの「天ぷら」や「炒め物」「揚げ浸し」など は、あく抜きをしなくても美味しく食べられます。それは、なすに含まれるあくの成分が、油で調理することで溶け出し、苦味やえぐみを目立たなくさせるためです。
■あく抜きが必要な調理方法
・煮物
・汁物
・漬物 など
■あく抜きが不要な調理方法
・天ぷら
・炒め物
・揚げ物 など
また、なすの品種によってはあくが少ないため、あく抜きなしで食べることができます。例えば「よこすか水なす」は、切っても変色しにくいという特徴があり、生で食べられるので「浅漬け」に向いています。
なすの下処理:【水にさらす】あく抜き方法
何分?なすを水にさらす適切な時間
これらの栄養素は水溶性のため、あく抜きの際に長時間水にさらすと流れ出てしまうというデメリットがあります。
そのため、なすを水にさらす時間は5分程度にしましょう。
塩水で、より色味をきれいに
他にも、塩の代わりに酢を用いてあく抜きする方法もあります。特に、あくが強いゴボウやレンコンなどの野菜に用いられることが多い方法ですが、なすにも使用することができます。水2カップに小さじ1の酢をいれた酢水の中で、なすを5分ほどさらしましょう。また、酢水につけることで、変色を防ぐことができます。
なすの下処理:【塩をふる】あく抜き方法
浅漬けやぬか漬けなどの漬物は、塩もみをして
あく抜きを忘れた…あくの成分は食べると体に害はあるのか?
ちなみに、なすを含めた夏野菜のポリフェノールには抗酸化作用があり、夏バテや紫外線対策などに役立ちます。抗酸化作用にはさらに老化・免疫低下の対策も期待できます。なすのポリフェノールは皮に多いので、皮つきでなすをいただくとよいでしょう。
料理によって変わる なすの基本の切り方
なすを横向きに切り、厚さを一定に保ちます。
▼ポイント
・厚さを均一に切ることで、火の通りが均一になる
・揚げ物の場合は、切り込みを入れることで油が通りやすく、破裂を防ぐことができる
・厚さ2cmほどに切って焼くと、なすのステーキを作ることもできる
■「半月切り」 汁物・炒め物などに
なすを縦半分に切り、さらに横向きに切ります。
▼ポイント
・薄めに切ると火の通りが早く、味も染み込みやすくなる
■「斜め薄切り」 和え物などに
なすを斜めに薄く切ります。
▼ポイント
・皮目を残すことで、食感を楽しむことができる
■「乱切り」 煮物などに
なすを回転させながら一口大に切ります。
▼ポイント
・大きさは多少バラバラでも構いませんが、火の通りやすい大きさに切るようにすることがおすすめ