お腹の赤ちゃんに影響も!「妊娠糖尿病」にご注意を
妊婦さんの1割が陥る状態
妊娠糖尿病は約1割の妊婦さんがなると言われているくらい可能性が低くないものです。妊娠したことによって起こるので、産後は通常に戻ることが多いと言われています。
妊婦健診で血糖値が高めだったり、尿糖が続けて出ている場合、ブドウ糖負荷試験を初期・中期に行い、その結果によって診断されます。そのため健診結果は毎回自分できちんと確認するようにしましょう。気になった点があればその都度質問するようにしてください。
なぜ、妊娠することで糖尿病になりやすいのでしょうか?通常は、インスリンというホルモンが分泌されることで血糖値がコントロールされています。しかし妊娠中は胎盤からインスリンの働きを抑えるホルモンが分泌されるなどインスリンが効きにくい状態になってしまいます。その為、妊娠中は血糖値が高くなりやすいのです。
おなかの赤ちゃんまで悪影響も!
では、妊娠糖尿病になるとどのような影響があるのでしょうか。ママは、妊娠高血圧症候群、羊水過多、胎盤早期剥離などが起こる可能性があります。また、赤ちゃんは巨大児、発育不全、低血糖などになる他、流産や死亡などとても怖い影響があることもあります。ママ自身の為にも、赤ちゃんの為にも気を付けたいですよね。
妊娠糖尿病になりやすい人もいます。リスクが高くなると言われているのは、「肥満の人」「血縁に糖尿病の人がいる」「35歳以上の高齢出産」です。心当たりのある方は妊娠がわかったら主治医に相談すると良いでしょう。
なってしまったら、食事や体重に注意!
妊娠糖尿病になってしまったら・・・何に気を付けたら良いのでしょうか?まずは、食べ過ぎなどによる急激な体重増加をしないこと、糖分を摂りすぎないことです。食後の血糖値の急上昇・急降下を防ぐ必要があるため、1日5食にするなど、1日の摂取カロリーを回数に分けてとることも推奨されています。
糖尿病だからと言ってただ糖質を減らせば良いわけではありません。ママの体、赤ちゃんの成長の為にも糖質は必要です。ごはんはしっかりと、また鉄分の多い食材やきのこ、野菜類、タンパク質を積極的に食べるようにし、お菓子類や香辛料の多い物、加工肉などを避けるようにしましょう。
(テキスト:上野 知佐)