オイルの質は美容の質を決める!?
ダイエットで過度に油ものを制限してお肌がカサカサになった、という経験はありませんか。
油は水をはじくという特性がありますが、私たちの細胞にも脂質があることで、それが膜のような役割を果たしているのです。つまり、適度に油を取り入れることは、体の潤いを守ることにもつながります。
さらに栄養素の中には油と一緒にとることで吸収がスムーズになるものもあります。中でも脂溶性ビタミンと呼ばれるビタミンA、E、D、は、高い抗酸化作用、骨の健康に役立つといった働きをもちます。
オイルを選ぶコツは?
オイルは摂りすぎると肥満の原因となるので、もちろんNGですが、それ以前に気を付けなければならないことがあります。それが「質」です。
オイルの最大の敵は「酸化」です。オイルは酸化すると油臭い匂いが発生します。また、酸化したオイルは、細胞の老化を進める原因にもなりうるのです。
オイルが酸化する条件は大きく「酸素」「加熱」「光」です。そのため、一度開封したらなるべく早く使い切るようにしましょう。そして揚げ物をする際は新鮮な油に変えることをおすすめします。
オイルの中には、容器に濃い色を付けることによって光による酸化を抑ているものもあります。透明なビンで気になる・・・という方はアルミホイルを巻いて光を遮断するという方法もあります。
どんな種類がおすすめ?
オイルは、とにかく新鮮なものを選ぶということに加えて種類・食材にも注意が必要です。
最近耳にすることの増えたオメガ3系の脂肪酸は体の中では作ることが出来ないため、食事から摂る必要があり、「必須脂肪酸」と呼ばれます。不足すると皮膚炎を発症することもあります。
より質の良いオメガ3系のオイルを摂るのであれば、新鮮な青魚を刺身でとることをおすすめします。青魚以外にもくるみや亜麻仁油にも多く含まれますのでサラダなどで上手に取り入れるとよいでしょう。
デイリーに使えるオリーブオイルは抗酸化作用が高いといわれるオリーブを絞った美容の味方となるアイテムです。風味が良く酸度も低い「エクストラバージン」を選んだら、ぜひナッツや緑黄色野菜とともにサラダにかけていただきましょう。
ダイエットの敵だと思われる油も健康美に欠かせない必須アイテムです。
そして選ぶときは何より質が良いものを適量、美味しくいただくことを大切にしてくださいね。
(テキスト: 管理栄養士 磯村 優貴恵)