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「第六の栄養素」食物繊維の効果と、食物繊維を多く含む食品とは?

21,783view 2015/09/09 18:00 健康・ダイエット
「第六の栄養素」食物繊維の効果と、食物繊維を多く含む食品とは?
食物繊維は栄養素を含まないため「食べ物のかす」として扱われてきましたが、現在はさまざまな効果がわかり、「第六の栄養素」と言われその働きに注目が集まっています。

食物繊維とは、食物に含まれるヒトの消化酵素で消化されない難消化性成分のことをいい、不足すると便秘をしやすくなります。便が腸内にとどまっていると、悪玉菌が増殖し有害物質が発生することにより、大腸がんをひきおこす可能性が高くなります。

食物繊維を摂ることにより腸内環境が整い、腸内の老廃物をスムーズに排泄できるようになるため、大腸がんの予防や美肌づくりにもつながります。

水溶性と不水溶性食物繊維の違い

食物繊維は大きく水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つに分けられ、これらを合計したものが食物繊維(総)量です。

食物繊維の多い食べ物には、穀類、野菜、特に根菜類(ごぼう・れんこん)、いも類、豆類、海藻類、きのこ類などがあり、果物は水溶性食物繊維・不溶性食物繊維の両方を含みます。

水溶性食物繊維は、果物やこんぶ・わかめなどの海藻類などに多く含まれます。その特性としては水分を含んでゲル化し、便を軟らかくして有害物質の排泄をスムーズにします。また、糖の吸収を抑えて血糖値の急激な上昇を防ぐため、ダイエットにも効果的と言われています。

不溶性食物繊維は、野菜や穀類、きのこ類などに多く含まれ、胃や腸で水分を含んでふくらみ、腸を刺激して便通をうながします。どちらか一方を摂ればいいというものではないため、両方をバランスよく摂るようにしましょう。

1日でどれぐらい摂ればよい?

食物繊維の必要な摂取量は年代によって違いますが、日本人の食事摂取基準(2015年版)では、食物繊維の目標量は、18歳以上では、1日当たり男性が20g以上、女性が18g以上とされています。食生活の欧米化や外食率の増加により、食物繊維の摂取量が低下しているため、積極的に摂るようにしましょう。

また、食物繊維を過剰にとると下痢をひきおこし、水分やミネラルを排泄してしまうので、過剰摂取やサプリメントには注意してください。

ごはんを白米から玄米や雑穀米に替えることやパンは全粒粉やライ麦パンに替えることにより、手軽に食物繊維の摂取量を増やすことができます。

また、これからの季節は、さつまいもや栗、きのこ類、果物などの食物繊維を多く含む食品が多く出回るため、いろいろな料理に取り入れるようにしましょう。

(テキスト:桑原 典子)

この記事の作者

桑原 典子 さん
桑原 典子

管理栄養士・健康運動指導士・フードコーディネーター
北海道文教短期大学食物栄養学科卒業後、病院・クリニックなどの医療機関を中心に勤務。
現在は働く女性に向けた美容と健康について、雑誌やウェブを中心に情報を発信している。

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