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妊娠中は特に気を付けたい「食中毒」。予防のためにも避けるべき食材とは?

26,919view 2015/07/15 07:00 ママ・プレママ部
妊娠中は特に気を付けたい「食中毒」。予防のためにも避けるべき食材とは?
妊婦健診で「避けた方が良い食べ物」など妊娠中の食事について話を聞いたことがあるのではないでしょうか?あれもこれもダメなの?と思った方もいるのではないかと思います。では、なぜ妊娠中は妊娠していない時よりも食べ物に気を遣わなくてはいけないのでしょうか。

それは、妊娠中は免疫力が低下しているためにウィルスや細菌に感染しやすいからです。また、母体が感染することで菌が胎盤を通して胎児に感染し、流産や早産の原因となることもあるのです。

脳性まひの危機がある怖い菌も!

妊娠中に注意して欲しい食中毒の1つに「カンピロバクター」という細菌があります。このカンピロバクターは、主に生の牛肉や鶏肉によって感染します。母体の感染によって、赤ちゃんが髄膜炎になる可能性が高くなると言われています。もし髄膜炎になると、治療しても脳性まひが残ることもあるのでとても怖い食中毒です。生肉以外にも犬や猫などのペットも感染源となることもあります。熱に弱い菌なので、しっかりと加熱して食べるようにしましょう。

ナチュラルチーズもNG?!「〇〇物」に注意

また、厚生労働省からも注意喚起されている「リステリア菌」による食中毒にも注意して欲しいです。このリステリア菌は、生ハム、ナチュラルチーズ(加熱されていないもの)、スモークサーモン、魚卵などによって感染します。冷蔵庫に長期間保存され、加熱せずにそのまま食べられるものに多いです。この細菌は塩分や低温に強いため、これらの食材を食べる時には長期間保存せずに、十分に加熱して食べるようにしましょう。※1

その他には「サルモネラ菌」「トキソプラズマ」「腸炎ビブリオ」などの食中毒があります。これらは生卵、生肉、生魚など「生」のものに付着している可能性があるものです。リステリア菌も同じですが、妊娠中は「生物」「加熱せずにそのまま食べられる物」には注意して、なるべく「十分に加熱して食べる」ようにすることがおすすめです。

食べ物選びは慎重に

どの食材も「禁止」されているわけではありませんが、赤ちゃんを危険にさらしてまで「避けた方が良い」と言われているものをあえて食べる必要はありません。食中毒になるとお腹の赤ちゃんだけでなくママ自身も苦しいです。2人揃って元気に妊娠生活を送るためにも、いつもより少しだけ食べ物に気を付けてみましょう。

(テキスト: 上野 知佐)

※1 『厚生労働省』 「リステリアによる食中毒」http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055260.html

この記事の作者

上野 知佐 さん
上野 知佐

管理栄養士・幼児食アドバイザー
1988年生まれ。昭和女子大学生活科学部生活科学科管理栄養士専攻卒業。
社員食堂での勤務を経て、特定保健指導、妊婦さんや産後ママ向けのダイエット指導を行う。現在は、自身の妊娠を機に妊婦さん向けレシピや離乳食、幼児食、母乳育児ママ向けレシピをブログにて発信中。

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