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意外と知らない「しめじ」の栄養素を解説!効率よく摂取できるおすすめレシピも

4,993view 2024/06/18 09:00 健康・ダイエット
意外と知らない「しめじ」の栄養素を解説!効率よく摂取できるおすすめレシピも
こんにちは!管理栄養士の小嶋 絵美です。

きのこのなかでもおいしく身近な存在、しめじ。「香り松茸、味しめじ」ということわざもあるように、日本で昔から親しまれている食材ですね。

しめじと言えば「食物繊維が摂れてヘルシー」というイメージが強いかと思いますが、しめじの栄養素はそれだけではありません。

この記事では、あまり知られていないしめじの栄養素についても解説します。しめじの栄養素や効能を詳しく知って、健康的な食生活につなげていきましょう。しめじを使ったおすすめレシピの紹介もあるので、ぜひご覧ください。

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しめじに含まれる主な栄養素

しめじは低カロリーで食物繊維が豊富。さらに、カルシウムの吸収を促すビタミンDを含むことが知られていますね。

あまり知られていない栄養素として、しめじにはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸といった「ビタミンB群」が含まれています。

《しめじ100gに含まれる主なビタミンB群》
・ビタミンB1:0.15mg
・ビタミンB2:0.17mg
・ナイアシン:6.1mg
・パントテン酸:0.81mg

しめじのビタミンB群は、主にどんな働きをするのでしょうか。ここから、ビタミンB群の効能を詳しく解説していきます。

ビタミンB1・ビタミンB2

ビタミンB1とビタミンB2は、それぞれエネルギー代謝を助ける働きがあります。

・ビタミンB1
糖質のエネルギー代謝をサポートしてくれます。ご飯やパスタなどから糖質を摂る際に、しめじのビタミンB1を合わせて摂るとバランスがいいですよ。

・ビタミンB2
三大栄養素である、炭水化物(糖質を含む)・脂質・たんぱく質の代謝に必要です。また、さまざまな細胞の新生に関わるため「発育のビタミン」と呼ばれています。

ナイアシン

ナイアシンは別名「ビタミンB3」といい、糖質や脂質のエネルギー代謝、アルコール代謝、ホルモンの合成などに関わっています。

ナイアシンは植物性食品ではきのこに豊富ですが、動物性食品のレバーやカツオにも多く含まれています。体内では、トリプトファンからナイアシンを合成することができ、トリプトファンは肉や魚から摂れます。

実は、数種類を組み合わせて摂ると作用が高まるのが、ビタミンB群の特徴です。そのため、しめじに肉や魚を合わせる食べ方をすると効率がいいでしょう。

パントテン酸

パントテン酸は別名「ビタミンB5」と呼ばれています。また、パントテン酸の「パン」は「あらゆるところ」という意味です。パントテン酸はしめじだけでなく、あらゆる食品に含まれていることが由来と考えられます。

パントテン酸はコエンザイムAの構成成分ですが、エネルギー代謝や副腎皮質ホルモンの合成にも関わっています。副腎皮質ホルモンにはストレスに対抗する働きがありますよ。さらに、パントテン酸は善玉コレステロールの合成もサポートしており、幅広い作用を持つ栄養素といえますね。

パントテン酸も含めビタミンB群はすべて水溶性という特性があります。水溶性の栄養素は水分に溶け出すので、電子レンジ調理をしたり煮汁ごと食べられる汁物・煮物にしたりすると、効率よく摂れるでしょう。

栄養満点!しめじを使ったおすすめレシピ4選

しめじを使うと、栄養たっぷりの食事が作れますよ。いろいろな料理にしめじをプラスして、栄養面でのメリットを活かしましょう。

《おすすめの組み合わせ》
・ご飯や麺類+しめじ
ビタミンB1が糖質のエネルギー代謝をサポートする

・バター+しめじ
ビタミンB2やナイアシンが脂質のエネルギー代謝を助ける

・大豆製品や野菜+しめじ
複数のビタミンB群が摂れるため作用が高まる

このように上手に組み合わせるのが、しめじの食べ方のポイントです。おすすめレシピ4選を詳しく見てみましょう。

【主食】白だしで簡単!明太子としめじの和風パスタ

白だしを使って簡単に味が決まる、明太子としめじの和風パスタです。バターやマヨネーズを使わないので、あっさりとした味わいが楽しめます。大葉のトッピングは、パスタを彩りよくさわやかに仕上げるために欠かせません。

パスタにしめじを入れると、ビタミンB1の作用が糖質の代謝を助けます。また、明太子にはビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸などが非常に豊富。しめじと合わせて複数のビタミンB群が摂れると、作用が高まるメリットも期待できるでしょう。

【主菜】食欲そそる!厚揚げときのこバター醤油炒め

しめじの他、油揚げや小松菜が入った栄養満点の炒め物。バター醤油の香りが食欲をそそります。エリンギやしいたけなど、他のきのこを追加してもおいしいですよ。

大豆製品の厚揚げにもビタミンB群が含まれており、しめじとの食べ合わせはいいでしょう。小松菜に多いカルシウムは、しめじのビタミンDによって吸収がスムーズになります。

厚揚げの切り方は大きめなら食べ応えがあり、小さめならお子さんに食べやすいです。厚揚げを炒める際は、焼き目がつくまでを目安にしてくださいね。小松菜はしめじと同じタイミングで入れ、さっと炒めると食感がいいですよ。

【副菜】レンジで簡単!ほうれん草としめじの胡麻和え

電子レンジで簡単に作れる、ほうれん草としめじの胡麻和えです。しめじでプラス一品作りたいというときに便利なレシピですね。電子レンジ調理をしたしめじとほうれん草は、しっかり水気を絞ってから調味料を和えると、おいしく仕上がります。

しめじとほうれん草はどちらもビタミンB群を含む、いい組み合わせです。しめじからは摂れない、β-カロテン、ビタミンCなどもほうれん草で補うことができますね。

また、ほうれん草と胡麻は、鉄やカルシウム、亜鉛といったミネラルが多い食品です。ミネラル不足が気になっている方はぜひ、取り入れてみてください。

【副菜】文句なしで美味しい!きのこサラダ

千切りキャベツの上に、きのこのソテーをどんっと盛ります。ヘルシーなのにごちそう気分でいただけるサラダです。

きのこのソテーは熱々のままではもちろん、冷めてもおいしく食べられます。しめじ、まいたけ、えのきといった数種類のきのこを同時に味わえて、食べ応えもありますよ。しいたけやマッシュルームなど、別のきのこで作ってみてもいいですね。

バターとしめじを合わせて摂ると、ビタミンB2やナイアシンが脂質の代謝を助けるという作用が期待できます。また、しめじに豊富な食物繊維は、脂質を吸着して排出する働きがあり、ダイエット中にも役立つ栄養素です。

しめじに含まれる栄養素を効率よく摂取しよう!

カロリーが低く食物繊維やビタミンDが豊富な、しめじ。それだけでなく、ビタミンB1やビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸といったビタミンB群を含む食品です。

ビタミンB群は主に炭水化物(糖質含む)、脂質、たんぱく質のエネルギー代謝を助ける栄養素です。主食・主菜・副菜・汁物などにしめじをプラスすれば、栄養バランスやエネルギー代謝のアップに役立てられるでしょう。ビタミンB群は水溶性なので、電子レンジ調理した料理や、煮汁ごと味わえる料理から効率的に摂れますよ。

おすすめレシピを活用して、栄養たっぷりの食事を作ってみてくださいね!
【参考文献】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・「一生役立つきちんとわかる栄養学」飯田薫子 寺本あい 監修 西東社
・固相抽出を用いたHPLCおよびLC-MS/MSによる 食肉中のニコチン酸およびニコチン酸アミド分析法の改良|比企麻子,山嶋裕季子,植松洋子
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shokueishi/57/4/57_96/_pdf
・パントテン酸とメタボリックシンドローム|東野勲, 山西敏夫
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/46/6/46_6_400/_pdf/-char/ja
・食物繊維 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
(2024/04/29参照)

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この記事の作者

小嶋絵美 さん
小嶋絵美

フードライター×管理栄養士。好きな食べものは野菜とフルーツ。食べものと栄養について分かりやすく丁寧に伝えることを大切に、コラム執筆を行う。「食材をシンプルにおいしく」誰にでも作れる簡単レシピを提案している。

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