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おいしいだけじゃない!知っておきたいうなぎの栄養と献立レシピをご紹介!

2,668view 2024/07/23 09:00 応援!おうちごはん
おいしいだけじゃない!知っておきたいうなぎの栄養と献立レシピをご紹介!
こんにちは!管理栄養士の小嶋 絵美です。

夏のスタミナ食材といえばやっぱり「うなぎ」ですよね。日本では昔から土用の丑の日に、うなぎの蒲焼やうな重を食べる風習があります。

おいしさだけでなく栄養たっぷりなところが、うなぎの魅力です。実際に「うなぎを食べて元気をつけたい!」「うなぎを食べて夏を乗り切りたい!」と思う方も多いのでは?
せっかくなら、うなぎを食べる前に、栄養素・作用をこの記事で確認してみませんか。

うなぎの栄養素を詳しく知ることで、その作用をもっと活かせるようになりますよ。おいしい食べ方・献立レシピも、参考にしてくださいね。

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うなぎの持つ栄養とは

うなぎは非常に幅広い栄養素を含みますが、この記事でピックアップする栄養素は次の通りです。

【うなぎの主な栄養素】
・DHA、EPA
・カルシウム
・ビタミンD
・ビタミンB1

うなぎは多価不飽和脂肪酸である、DHA・EPAを含みます。さらに、ミネラル類ではカルシウム、ビタミン類ではビタミンDやビタミンB1が豊富です。

「健康にいい」「夏バテ対策になる」「疲労回復に役立つ」など、うなぎにはポジティブなイメージがたくさんあります。ここからは、各栄養素の解説のなかでうなぎに期待される作用についても紐解いてみましょう。

DHA・EPA|健康に良いオメガ3系脂肪酸

うなぎ100gあたりにDHAは1,100mg、EPAは580mg含まれています。DHA・EPAは魚の油に多く含まれる多価不飽和脂肪酸のひとつ。そのなかでもオメガ3系脂肪酸に分類されていて、血中脂質のバランスを整えるうえで役立ちます。

・主な働き
DHA・EPAは血中の悪玉コレステロール値を下げ、善玉コレステロール値を上げるので、コレステロール値が気になっている方はもちろん、健康を気遣う方に摂ってほしい栄養素です。またDHA・EPAは油の成分。1gあたり9kcalあり、エネルギー源としても利用されますよ。

カルシウム|強い骨格を作る

うなぎ100gあたり、130mgのカルシウムが含まれています。カルシウムは体内でもっとも多く存在するミネラル類。歯や骨のほか、血液や全身の細胞でも必要とされています。牛乳はカルシウムの多い食品として知られていますが、うなぎのカルシウム含有量は、牛乳に勝るほど多いです。

カルシウムは丈夫な歯や骨を作るほか、筋肉の収縮や血液の凝固に関わっています。神経伝達を正常に維持する役割も担い脳の興奮を抑えるため、ストレス緩和が期待できると言われています。しかし現時点では、カルシウム不足がすぐにストレスやイライラへつながるという根拠はありません。ストレスに気づいたときは無理をせず、早く休むことが大切です。

ビタミンD|カルシウムの吸収を助ける

うなぎに100gあたりに含まれるビタミンDは18μg。魚やきのこから摂取する以外に、日光(紫外線)を浴びると皮膚でのビタミンDの合成が可能です。日光を浴びる機会が少ないと感じる方は、食事からの摂取を心がけましょう。

うなぎはカルシウムが豊富ですが、ビタミンDは主にふたつの作用でそのカルシウムの働きをサポートしています。ひとつは、小腸でのカルシウムの吸収促進。もうひとつは、血中カルシウムの骨への沈着を助ける作用です。カルシウムは子どもの成長に必要ですが、大人の健康維持や高齢者の骨粗しょう症対策にも欠かせません。
うなぎならカルシウムとビタミンDどちらも摂れるのがうれしいですね。

ビタミンB1|疲労回復にうってつけ

うなぎ100gあたりにビタミンB1は0.37mg含まれています。魚のほか、肉やきのこ、豆などから摂取できます。穀物では精製された白米や小麦粉より、玄米や全粒粉に多い特徴がありますよ。

糖質を分解してエネルギーに変えるためには、ビタミンB1の働きが必要。ビタミンB1は糖質の代謝に関わり、米が主食の日本人にとって重要です。
うな重やひつまぶしなど「うなぎ+ご飯」の組み合わせは、栄養面でも理に叶った食べ合わせですね。

さらに、ビタミンB1の不足は疲れの原因になります。うなぎを食べて夏を元気に過ごすという考えも、間違っていないといえますね。

うなぎを美味しく食べるレシピ3選!

ここからは、うなぎをおいしく味わえるおすすめレシピを3つ紹介します。市販のうなぎの蒲焼きを使えば、とっても簡単に主食や副菜が作れますよ。

【おすすめレシピ】
・うなぎの蒲焼ひつまぶし風
・うなぎの炊き込みご飯
・うなぎときゅうりの酢の物

どれもレシピ名を見ただけで食欲がでてきそうですね!早速、各レシピの解説を見てみましょう。詳しい栄養面でのポイントやおいしく作るコツもお伝えします。

電子レンジで簡単!うなぎの蒲焼ひつまぶし風

ご飯に含まれる糖質は、うなぎのビタミンB1の働きで効率よくエネルギーに変わります。疲れているときのエネルギーチャージにぴったりのレシピですね
うなぎの蒲焼は半量をご飯と混ぜ、半量をトッピングにします。仕上げに錦糸卵や刻みのりをのせれば、贅沢なひつまぶし風の完成です。お好みで山椒をふりかけていただきましょう。

うなぎの蒲焼を電子レンジで温めるときは、お酒をふりラップをするのがポイント。酒蒸しのような状態になるので、うなぎの蒲焼がふっくら仕上がりますよ。

炊飯器1つで簡単調理!絶品炊き込みうなぎご飯

炊飯器で簡単に作れる、炊き込みうなぎご飯。栄養面から見て食べ合わせの良い、うなぎとご飯を一緒に食べられますね。うなぎの蒲焼をご飯にまるごと炊き込むので、うま味と栄養たっぷりです。

炊き上がったら、うなぎの蒲焼を崩れないように取り出しましょう。うなぎの蒲焼を半量ほどのこし、そのまま混ぜ込んでもOKです。ご飯を器に盛り、取り出しておいた蒲焼をのせたら、できあがりです。かいわれ大根をトッピングすると、まるでお店のような仕上がりにできますよ。

うざく☆うなぎときゅうりの酢の物

うなぎときゅうりで作る酢の物、「うざく」の簡単レシピです。うなぎの量は少なめでも、満足感の高い一品ができますよ。酢は胃液の分泌を促し、食事の消化吸収を助ける作用が期待できます。

うなぎの蒲焼は温めてから食べやすくカットします。スライスしたきゅうりは塩もみして水気を切りましょう。あとは、うなぎ、きゅうり、調味料を和えるだけ。ぱぱっと作れるので、うなぎを使ってプラス一品作りたいときや、おつまみを時短で作りたいときにもおすすめです。

おいしく食べて夏を乗り切ろう!

うなぎはDHA・EPAというオメガ3系脂肪酸、カルシウム、ビタミンD、ビタミンB1などさまざまな栄養素を含みます。「うなぎを食べて夏を乗り切る!」というのは、栄養面から見ても、頷ける部分が多いです。昔から続く「土用の丑の日」の風習も、日本人の健康や元気を支えてきたと言えますね。

うなぎは一般的に蒲焼として売られており、温めるだけでいろいろな料理にアレンジができます。おすすめレシピも参考に、うなぎをおいしく食べて夏を元気に乗り切りましょう!
【参考文献】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より「魚介類/<魚類>/うなぎ/養殖/生」参照
・厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
・「あたらしい栄養学」吉田企世子,松田早苗監修(高橋書店)
・「くらしに役立つ栄養学」新出真理監修(ナツメ社)
・特集2 鰻(1):農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1607/spe2_01.html
・統計学習の指導のために「特定の日に消費が増える品物」|総務省統計局
https://www.stat.go.jp/teacher/episode05.html
・脂質による健康影響|農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/fat_eikyou.html
・ストレスと食生活 | e-ヘルスネット(厚生労働省)
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-001.html
・ストレスのサイン|ストレスとうまくつきあう|ストレスとこころ|こころもメンテしよう ~若者を支えるメンタルヘルスサイト~|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/youth/stress/kokoro/kokoro_03.html
・酢の機能性について|柳田藤治 著
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1988/85/3/85_3_134/_pdf
(参照:2024/05/31)

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この記事の作者

小嶋絵美 さん
小嶋絵美

フードライター×管理栄養士。好きな食べものは野菜とフルーツ。食べものと栄養について分かりやすく丁寧に伝えることを大切に、コラム執筆を行う。「食材をシンプルにおいしく」誰にでも作れる簡単レシピを提案している。

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