フルーツは太る!?その真実とおすすめな果物の食べ方
「フルーツは太る」と思う方も多いのではないでしょうか。その理由は甘みが強いからでしょう。実際に、フルーツには糖質の一種である果糖が含まれます。果糖は砂糖の1.15~1.73倍の甘みを感じます(※1)。また、果糖はブドウ糖と同じ単糖類で、糖がこれ以上分解されない最小の分子です。こういった特徴から、果物を食べるとすぐに消化吸収され、血糖値が急上昇しやすい、つまり「フルーツは太る」とイメージされるようです。
しかし正しくは「フルーツは食べ過ぎれば太る」です。フルーツは確かに甘い糖質を含みますが、低GI食品であり、血糖値の上昇は緩やかです。また、糖質以外に食物繊維・ビタミンC・カリウム・ポリフェノール・食物酵素などの栄養素を含みます。「適量」を心がけていれば、私たちの美と健康を底上げしてくれる嬉しい食材です。
フルーツの適量とは?
食事バランスガイドでは、フルーツの1日摂取量は200gとされています(※2)。200gの目安個数は下記の通りです。
・ みかん 2個
・ りんご 1個
・ 柿 2個
・ 梨 1個
・ ぶどう 1房
・ 桃 2個
おすすめのフルーツ
ダイエット中の人には低カロリーの果物がおすすめです。例えば、いちご、グレープフルーツ、みかん、スイカなどは100g当たり50kcal以下です(※3)。一方、比較的カロリーが高いのはバナナです。また、便秘がちな人はいちじく、柿はいかがでしょうか。こちらは食物繊維が豊富です。
美肌を意識する人にはビタミンCが豊富ないちご、キウイフルーツ、またはビタミンAが豊富なみかん、マンゴーを。血圧を気にする人にはカリウムが多いバナナ、メロンをおすすめします。
果物を食べる際の注意点
フルーツはフルーツでも、加工品は注意が必要です。缶詰、ジャム、ドライフルーツなどは砂糖がたっぷり添加されているものもあります。やはり食べるならフレッシュな果物がいいですね。
ケーキやご飯と同様に、フルーツも食べ過ぎれば体脂肪に変わります。しかしビタミンなど美と健康に嬉しい栄養素があり、低脂質です。正しく食べれば太る食材ではありません。適量に留意しながら、フルーツを食生活にとり入れてはいかがでしょうか。
※ 1:『うるおいのある食生活推進協議会』「果物で始める健康生活 毎日くだもの200グラム!」http://www.kudamono200.or.jp(2017.03.12アクセス)
※ 2:『農林水産省』「食事バランスガイド」http://www.maff.go.jp/j/balance_guide/(2017.03.12アクセス)
※ 3:『文部科学省』「食品成分表データベース」https://fooddb.mext.go.jp(2017.03.12アクセス)
(テキスト: 管理栄養士 松原 郁実)