《齋藤菜々子の体調を整える薬膳献立①》新生活の疲れやストレスを薬膳レシピで軽減!
私は普段「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、スーパーで手に入る材料のみを使って、家庭ですぐに作れる薬膳のレシピをご提案しています。
新生活を迎える人も多く、体も活発になりはじめる春は、薬膳では疲れやストレスを感じやすい時季。
この記事では薬膳のプチ知識、考案した献立のおすすめポイントをご紹介します。
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そもそも薬膳とは?薬膳は身近な食材で作れるの?
しかし本来薬膳の定義は「中医学(中国の伝統医学)の考えにのっとって、季節、体質、体調に合わせて食材選びをした料理」を指します。つまり生薬も中国料理であることもマストではありません。
実は私たちはすでに、無意識に薬膳を取り入れられていることもあります。例えば寒い日にはねぎを鍋に入れて熱々で食べたり、体力をつけたくてお肉を摂ったり。このような目的のある食材選びがされた食事を「薬膳」というのです。
薬膳のはじまりは、紀元前よりも前に古代中国の黄帝を生きながらえらせるための食事です。その昔、どんな病気を治療する医者よりも「食医(しょくい)」という食事を考える医者の位が最も高いとされていました。それほどまでに、体を作る、健康を維持するというのは、普段の食事にしかできない大切なことです。家庭料理を作る人は、家族やご自身にとっての食医であると言えます。
薬膳を取り入れたストレス軽減のための3日間献立
そんな体を整える、身近な食材で作る薬膳の献立を3日分考案しました。
疲れている日こそ食べてほしいので、副菜はすべて手軽にレンジ調理で完成します。
レシピはすべて楽天レシピ プレミアムサービスにて公開中ですので、よければぜひご覧ください。
1日目:豚とキャベツの炒め梅だれがけ&長芋とニラの塩昆布和え
キャベツは胃の調子も整えるためストレスや疲労で食欲がおちやすいときにおすすめ。揚げ物によく添えられているのも、とても理にかなっています。
薬膳では豚肉は「気」を補うものとされ、疲労倦怠感やエネルギー不足を感じるときに摂るのがおすすめです。
「気」というのは、エネルギーの源のような存在。体力、体温、免疫力などに直結します。エネルギーの源となり元気な体を作ってくれますよ。
副菜のメインとなる長芋は山薬(さんやく)とも呼ばれ、実は生薬としても使われている食材。疲労倦怠感によい滋養強壮の食材です。たっぷりの香り高いニラと和えて、気の巡りをよく。
香りのよい食材は気の巡りをスムーズにするとされ、イライラやストレスの軽減が期待できます。
2日目:かじきのレモンバター焼き&セロリとにんじんのマリネ
かじきまぐろは「肝」の働きを助け、気の巡りを良くします。肝は気の巡りのコントロールを担当している臓のこと。ストレスでイライラやため息が多い時、胸や脇腹に張りを感じるときは肝の働きが低下しているサイン。レモンなどの柑橘類も、気持ちをリラックスさせ気の巡りをよくします。オレンジやグレープフルーツも春先おすすめです。
副菜のセロリも気の巡りをよくし、マリネの酢のように酸味は引き締めの働きをもちます。酸っぱいものを食べた時にきゅっと口がすぼまるのと同じイメージです。イライラの気の乱れは頭部へと上昇しやすく、頭がカッとしたり張るような頭痛となるのですが、酸味がきゅっと引き締め、抑えてくれます。
3日目:鶏とトマトのカレー煮&ピーマンとちくわのごまみそ和え
トマトには平肝(へいかん)という作用があり、肝の動きを落ち着かせます。肝の働きのひとつに、気の巡りのコントロールがあります。ストレスを感じると肝が失調し、興奮してたかぶったような状態に。気は上昇を続けイライラしやすくなります。そんな肝を落ち着かせるのが平肝という働きです。副菜に使うピーマンにも同じ作用があります。
主菜のポイントとなるカレー粉は、数種のスパイスがブレンドされたもの。どのカレー粉でもベースとなるのはコリアンダー、ターメリック、クミン、唐辛子です。いずれも気の巡りをよくし、食欲を増進するのにもおすすめです。
まとめ
今回ご紹介した食材を頭の片隅に、心に違和感を感じたら、香りを楽しみながらぜひ食べてみてくださいね。
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