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食を通じて日本のすてきなローカルを紹介する、楽天レシピの企画第2弾。地域に足を運んでリアルな魅力を発掘し、レシピや料理教室を通じて皆さんにお届けします。
島根県
全国でも稀少な「
※株式会社宝島社「2015年版 住みたい田舎ベストランキング」より
獲れたて鮮魚でつくる ふんわり「生干物」干物のイメージをくつがえす、ふっくら鮮やかな大田の干物。「生干物」とでも呼びたくなるほど、別格の美味しさがあります。刺身としても食べられる鮮魚を、獲れたその日に買い付けてあえて干物にするのが大田の干物。干物にすることで旨みが凝縮され、鮮魚とはまた違う魚の魅力に出会えます。
顔合わせも兼ね、楽天オフィスで事前に座談会を開催。
のどぐろの干物や鯖のペーストを試食しながら、
消費者目線でアイディアを出し合いました。
ツアーが待ち遠しい!
メインの訪問先、水産加工の岡富商店へ。代表の岡田さんは大田の海を40年以上見つめ続けてきた大ベテラン。効率化の影で廃れかけている伝統的な「一日漁」に人一倍の思い入れがあります。刺身でも食べられる獲れたて鮮魚をあえて干物にするのは、低温熟成することで旨味が増すからだそう。
左から、甘鯛、のどぐろ、かれい。
真空パックに包まれて鮮やかに輝いています。干物らしからぬ新鮮さは、お客さんから「生で食べられますか?」と問い合わせがくるほど。水揚げから下処理までのスピードが重要で、特にかれいは晩市で仕入れたのち、従業員が帰った工場で、岡田さん自身が夜の間に下処理するということです。
小型引き網漁船で、早朝に海に出て夕方には戻ってくる伝統漁法です。そのまま「晩市」にかけられ、早ければその日の夕に並びます。かつては全国で行われていましたが、1960年代に冷蔵・冷凍技術が発達すると、大型船を使った効率の良い沖合漁業に取って代わられ、今では北陸地方の一部とここ大田を残すのみに。
船内の冷蔵施設で保存しながら数日~1週間かけて漁を行う沖合漁業に比べ効率は悪いですが、なにせその日まで泳いでいた魚ですから、鮮度がまったく違います。
ちょうど帰港した船を見ることができました。ピチピチのカレイが手作業で丁寧に木箱に詰められていきます。なかには女性の姿もチラホラ。一日漁の労働時間は日中なので、女性も働きやすいのが特徴です。
水揚げされたばかりのノドグロは鮮やかで透明感のあるピンク色。
近年高級魚として人気急上昇中ですが、ここ大田では昔から身近な魚として食されてきました。付近の飲食店では、1尾1,000円足らずの驚きの価格で食べられます。
キラキラ輝く彩り豊かな魚が並び、まるで竜宮城のよう。「こんな魚、見たことない!」とアンバサダーも大興奮。スーパーに並ぶ魚は一般的に水揚げから2,3日、通常の市場でも半日~1日経っていることが多いそう。
岡田さんの話に熱心に耳をかたむけるアンバサダー。流通の仕組みや伝統漁法を守る意義について、丁寧に教えてくれました。輝く食材を前に料理欲が刺激され、岡田さんにその場で買い付けの相談も。
大田の食は魚のみにあらず。海山両方に恵まれて、域内消費は自分たちで十分まかなえるほど多様な食材が揃っています。
大田市の魅力をリアルな場で伝えようと、地元食材を使った料理教室を開催。14名のアンバサダーが参加しました。
中村奈津子先生
銀座で50年続く「田中伶子クッキングスクール」とNYスタイルの「LOVELY TABLE GINZA」の校長を務める。雑誌“CLASSY”で「結婚できる和食教室」を好評連載中。
主役食材、ノドグロ(手前)とアジ(奥)。ノドグロはシンプルにグリル焼き、アジはほぐして胡瓜との和え物に。
先生のデモンストレーションの後は、参加者で実習。さすがはアンバサダー、手際よく、包丁さばきも見事です。
出汁からひいた具沢山の豚汁。豚肉は炒めない、沸騰はダメなど「なるほど」なコツがたくさん。漂ういい匂いに思わずにっこり。
出来上がり!器にきれいに盛り付けて、豪華な和定食になりました。ノドグロはジューシーで「おいしい!」と大好評。
岡富商店さんの「干物」
甘鯛、ノドグロ、白いかなど、旬獲れの鮮魚を1枚1枚丁寧に干物に仕上げています。100%無添加、天日塩のみ使用という徹底したこだわりで、ギフトにも人気。
岡富商店さんの「さば塩辛」
珍しいさばの塩辛は、大田の漁師の家で昔から作られてきた伝統的な味。アンチョビ風にも和風にも楽しめる!とアンバサダーも興奮の一品です。真さばと天日塩のみというシンプルな原材料も◎。
渡邊水産食品さんの「板わかめ」
島根県産の天然わかめを板状に干したもの。優しい塩味は海水のミネラル分で、調味料は一切使っていません。シコシコした食感は塩蔵わかめとも生わかめとも異なり、やみつきになる味わいです。
中木屋本店さんの「もろみ」
地元のスーパーではお馴染みの故郷の味。国産のキュウリやナスが入った食べ応えのある「石州もろみ」は、甘めで優しいお味。ピリ辛な「唐辛子もろみ」は坦々麺や素麺に合わせても美味しそう。
奥出雲薔薇園さんの「ロージイソルト」
江戸時代から薔薇水を作っていたとされる出雲の地。無農薬栽培にこだわった食用薔薇「さ姫」のパウダーとチベット産の天然湖塩を合わせ、芳醇な薔薇の香りただようマイルドなお塩に。